1.器具および電線の選定にあたって
- 器具および器具に接続する電線は、電源の種類〈直流・交流・極数)・電圧・電流に適合するものの中から選定してください。〈器具の選定にあたっては、ご使用になる定格が器具の表示定格の80%以下を目安に選定することが、安全上望ましいとされています。)
- 器具は使用場所や使用環境等に合わせて、適正なものを選定してください。〈例えばパネル用・コードコネクタ用・屋外用等)
2.施工にあたって
- 1)安全施工
- 配線工事および配線器具の取り付けは、電気工事士の有資格者による工事が義務付けられていますので厳守してください。
- 2)結線時の信頼性の確保
- 庄着端子方式・・・・・庄着工具は端子サイズの合ったJIS認定工具を使ってください。
- ねじ締付方式・・・・・電線をねじで押し縮める方式については、素線をスリーブに差込み
- (2Sq以下の素線は二つ折りにする。)ドライバーで確実に締め付けてください。
- 締付けトルク・・・・・結線時のねじ・ボルトの締付けトルクは、下の表を参考にして出来るだけ強く 確実に締付けてください。締付けがゆるいと、発熱のおそれがあり、焼損や火災
- の原因となります。
-
-
-
<締め付けトルクの参考値>
端子ネジの呼び径(mm) |
M3.5 |
M4 |
M4.5 |
M5 |
M6 |
M8 |
M10 |
M12 |
トルク(N・m) |
0.8 |
1.2 |
1.5 |
2.0 |
2.5 |
5.5 |
7.5 |
12 |
〈注〉 数値はJIS−C8306による。
- 3〉電線引き出し部の処理
- プラグ等の電線引き出し部に、コードグリップを使細しているものは、グリップのねじを確実に締め付けてください。
- 電線引き出し口と電線の間にスキ間がある場合は、ビニールテープを巻くなどし、スキ間を少なくしてから、コードグリップを締め付けてください。
- 4〉安全カバーの使用
- パネル型コンセント等で、結線部が露出するタイブのものは
- 、専用の安全カバーの使用をお薦めいたします。
- (一部無いものがありますこP57をご参照ください。)
-
- 5〉受電端子側を電源にする逆使用の禁止
- 接触子が露出している側〈受電側)を、電源側に使用することは、大変危険ですので絶対にしないでください。
- 6)専用器具以外の使用の禁止
- 次の場所には専用品または仕様の合った器具を使用してください。
- イ)雨水のかかる場所
- ロ)高空息・低音息・多湿の場所や粉塵の多い場所
- ハ〉油類や薬品類のかかる場所
- 7)特殊環境での使用上の注意
- 腐食性ガスの多い場所等の特殊環境での使用は、器具の寿命が著しく短くなることがありますので注意をしてください。
3.使用にあたって
- 定格以内でのご使用を厳守してください。
- 濡れた手で器具の取り扱いはしないでください。(感電の原因となります)
- 外郭や本体が破損したものは使用しないでください。
- 接触子(刃)が変形・破損したものは使用しないでください。(発熱の原因となります)
- プラグの抜き差しは、通電中は行わないでください。
- プラグはコンセント等に十分に差し込み、また抜け止めリングのあるものはリングで固定して使用してください。
- 他社製品は類似している器具でも、互換性はありません。メーカー名を確認の上ご使用ください。
4.保守点検にあたって
- 1)発熱を感じたら・・・・
- 使用中の器具や電線を手で触れたときに、異常に熱く感じられた場合や、プラグの抜き差しがゆるくなった場合には、使用を中止して点検をしてください。
- イ)定格以上の電流が流れていないか点検をしてください。
- ロ)受電側こ接触子のスリ割り部のスリットが狭くなっている場合は、ドライバー等でスリットを広げ接触圧を高めてください。
- 2)ねじのユルミ・・・・
- 使用中の振動やヒートサイクル等により、配線器具の接触子のねじのユルミが発生する場合があります。1年に1回の保守点検を行い、ねじの増し縛めを行ってください。
- 3)定期交換・・・・
器具の交換は、使用頻度や環境により一律には言えませんが、保守点検を行う際は、定期的に交換を行ってください。交換に際しては、電源側および受電側の、両方とも交換することをお薦めいたします。